放射線技術科|診療科・部門|安城更生病院
放射線技術科では、X線(エックス線)、磁気、放射性同位元素などを利用し、高度な検査・治療を行っています。画像データをすべて電子化し、院内のどの端末でも参照・確認ができるシステムの構築により、画像配信や過去画像の検索効率を飛躍的に向上させて診療を支援しています。また、安全に検査・治療を受けていただくための医療安全対策や技術レベルの維持・向上に努めています。
レントゲン写真の撮影を行います。当院では、最新の撮影機器FPD(フラットパネルディテクタ)を使用して撮影を行っております。このFPDの導入により、被曝量を減らしつつ画質を向上させることができ、さらに、写真を瞬時に確認できるためスムーズな撮影を行うことができるようになりました。小児専用の撮影室は、ドラえもんやアンパンマンなどの可愛いキャラクターでいっぱいです。お子さんが怖がらずに安心して撮影ができるように、一層笑顔で優しい対応を心がけています。
マンモグラフィとは、乳房X線検査のことで、乳がん検診の検査の中の1つです。日本人の乳がん罹患率は年々増加しており、今や20人に1人の割合で発症すると言われています。乳がんは早期発見・早期治療により約90%が治ると言われています。乳がんを他人事と思わず、ぜひ検診を受けにきてください。
CT検査とはX線とコンピュータを使い、輪切りの写真を連続して撮影する検査です。検査時は寝台に乗っていただきます。この寝台がドーナツ型の機械を通る間に360度の方向からX線を当てて、体を通り抜けたX線を測定します。こうして得られたX線の情報をコンピュータで計算して輪切りの画像を作ります。当院では2台の64列マルチスライスCTが稼働しています。この装置では1度に広範囲のスキャン(撮影)が可能であり、これまでのCTに比べて撮像スピードが速くなることで被曝線量の低減がはかられること、息止めの時間が短くできること、より細かくスキャンできるなどのメリットがあります。
MRIとはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像) の略で、磁気と電波を利用して人体の様々な断面を撮像する検査です。放射線被曝がない、組織コントラストが良い、造影剤を使用せずに血管像を描出できるなどの特徴があります。撮像中は装置から工事現場のような大きな音が発生しますが痛みはありません。また狭いトンネルの中で15分~30分間安静にしている必要がありますが近くでスタッフが見ていますのでご安心下さい。MRI検査は予約制で行っています。
1.5テスラ装置が3台稼動しています。
【使用装置】 | 【使用装置】 |
人体を透過したX線を、TVモニターで観察しながら写真撮影をする検査室です。バリウムという造影剤を使用した胃・大腸の消化管検査をはじめ、外科、婦人科、整形外科系などの検査や治療を行います。当院では少しのX線量でも高画質が得られるFPDを搭載した装置や、マルチ方向からの撮影が可能なCアーム型の装置を使用しています。
骨塩定量とは、骨の中の骨塩量(カルシウム、ミネラル量)を測定し、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、加齢による骨の変化を調べる検査です。当院では、測定値の正確さと、再現性が良いというのが特徴のDXA法と呼ばれる測定方法にて測定を行います。測定部位として腰椎、大腿骨近位部等、骨粗鬆症が原因で骨折しやすい部分の骨塩量を測定することが出来ますので、骨粗鬆症の予防や早期発見への役割を果たしています。
微量の放射性同位元素(アイソトープ)を含む薬を用いて病気の診断を行う検査方法です。この薬を静脈注射または飲むことにより、特定の臓器や組織に取り込まれそこからガンマ線という放射線を出します。このガンマ線をガンマカメラで撮影してその分布を画像にします。その画像から臓器の形や働きを知ることができます。また、当院ではこのアイソトープを使用して治療も行っています。放射性ヨード(131I)カプセルを使用した放射性ヨード内用療法や、がんの骨転移の痛みをやわらげる治療に使われるメタストロン治療、再発または難治性の低悪性度リンパ腫の治療に使われるゼヴァリン治療などが行われています。
SPECT装置が2台稼動しています。
【使用装置】 | 【使用装置】 |
PETとは-Positron Emission Tomography-の略で陽電子(ポジトロン)断層撮影のことです。がん細胞は、正常細胞と比べて糖代謝が盛んで多量のブドウ糖を細胞内に取り込みます。PET検査では、このようながん細胞の性質に着目し、ブドウ糖にそっくりな形をした陽電子(ポジトロン)を放出する放射性薬剤FDG(〔18F〕フルオロデオキシグルコース)を投与し、放出される陽電子をPET装置で検出して、その集まり具合を画像化して診断するものです。得られた画像から、がんの検出や、治療効果の判定、転移や再発がないかどうかなどを調べることができます。このPET装置とCT装置を組み合わせたものがPET-CT装置です。PET画像と空間分解能に優れたCT画像を重ね合わせること(フュージョン画像)によって、より正確に病変の位置を知ることが可能になります。
血管撮影は造影剤という薬剤を血管に注入し、連続的に撮影することにより血管の性状・血行動態を診断したり目的臓器の病態を診断する方法です。近年はカテーテルを介して血管の中から治療を目的とした血管内治療であるInterventional radiology(IVR)が装置・医療機器道具・技術の進歩により適応症例が拡大し、より体への負担が少ない治療が行われています。感染予防、清潔を保つため滅菌されたシーツを羽織って頂き、(穿刺)針を刺す周辺を消毒液にて滅菌をして、足の付け根、手首などの血管からカテーテルという2㎜弱のストロー状の管を目的の臓器血管に挿入し、カテーテルより造影剤という薬剤を注入し血管の走行・形態を連続撮影していきます。
【使用装置】 | 【使用装置】 | 【使用装置】 |
【使用装置】
放射線治療装置 1台
バリアン社製 CLINAC iX
放射線治療は、手術、化学療法とともに、がん治療の三本柱の一つとして、重要な役割を果たしています。化学療法が全身的治療であるのに対して、手術と放射線治療はがん病巣とその周辺を治療する局所治療です。手術と異なる所は臓器(組織)を切る必要がなく、臓器(組織)の機能を温存することができる点です。実際の照射時間は1~2分間で、放射線治療の期間は、通常4週から7週間程度です。
【使用装置】
・LOGIQ E9(GE) (1台)
(エラストグラフィー機能搭載)
・LOGIQ 7(GE) (3台)
・α10 (ALOKA) (1台)
エコー検査とかUS検査とも呼ばれています。超音波を対象物(身体)にあて、対象物の中から反射してくる音波をコンピュータで映像化し、臓器の形態や血流動態を観察する検査です。体への負担がほとんどないため、苦痛を伴わずに体内を観察しながら診断できます。部位別に、腹部(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓など)・乳房・甲状腺・表在・頚動脈・下肢静脈超音波検査や造影超音波検査を行っています。
0 コメント:
コメントを投稿